中央社会保険医療協議会 総会(第313回)
11月18日に中央社会保険医療協議会 総会(第313回)が開催された。
資料は厚生労働省のホームページに掲載されている。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000104129.html
議題
○医薬品の薬価収載について
○在宅自己注射について
○DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について
○再生医療等製品の保険適用について
○診療報酬改定結果検証部会からの報告について
○外来医療(その3)について
外来医療(その3)では以下の3点
1、外来医療の評価の現状
2、主治医機能の評価について
3、紹介状なしの大病院受診時に係る選定療養について
外来医療(その3)について
地域包括診療料、地域包括診療加算に係る課題と論点として、「高血圧症、糖尿病、高脂血症以外の疾患を有する認知症患者に対して、介護に関連する療養上の指導を含め、継続的かつ全人的な医療を実施するとともに、多剤投与などの薬剤の投与を適正化しつつ適切な服薬管理を行う場合については、主治医機能としての評価をおこなうこととしてはどうか。」ということで対象患者の拡大が提案されている。
小児における主治医機能の評価について、現在の小児科外来診療料は3歳未満の児を対象だが、「小児医療について、継続的に受診する患者の同意の下、当該医療機関において慢性疾患の継続的な管理や急性疾患の診療、時間外の対応を行うとともに、必要に応じて専門医療機関への紹介等を行う他、予防接種の状況や健診の結果等を踏まえた健康管理を総合的に実施し、継続的かつ全人的な診療を行う主治医機能について評価することとしてはどうか。その際、現行の小児科外来診療料の評価方法を基調としつつ、3歳以降も、一定の年齢まで引き続いて評価してはどうか。」といった方向で検討される予定。
また、紹介状なしの大病院受診時に係る選定療養について以下の4つの論点と方向性が提案されている。
(1)定額負担を求める大病院の範囲についてどう考えるか。
特定機能病院に加え、地域医療支援病院の中でも大規模(500床以上)な病院を定額負担を求める大病院と
することとしてはどうか。
この場合の病床数の基準(500床以上)に関して、医療法の一般病床以外の病床(精神病床、感染症病床、結
核病床、療養病床)をどのように取り扱うか。また、一般病床であっても、その取扱いを検討すべきものはある
か。(例)児童福祉法に基づく指定発達支援医療機関及び医療型障害児入所施設における一般病床
(2)定額負担を求めない患者・ケースについてどう考えるか。
現行制度においても負担を求めてはならないこととされている、緊急その他やむを得ない事情がある場合(救
急の患者・公費負担医療の対象患者・無料低額診療事業の対象患者・HIV感染者)については、定額負担を求
めないこととしてはどうか。
この点について、緊急に該当するかどうかの判断は、現行制度と同様、医療機関に委ねることとしてはどうか。
※ 他方、その他の事情(公費負担医療の対象患者・無料低額診療事業の対象患者・HIV感染者)に該当する
場合については、例外なく対象外としてはどうか。
その他、定額負担を求めなくてもよい患者・ケースについて、どのようなものが考えられるか。
(3)定額負担の金額(初・再診)についてどう考えるか。
定額負担は、徴収する金額の最低金額として、国において設定することとしてはどうか。その上で、定額負担
の金額について、本制度の趣旨、現行制度における特別の料金の設定状況、地域の実情等に鑑み、どう考え
るか。
医科・歯科併設の医療機関において、医科・歯科で異なる金額設定とすることについて、その金額を含めどう
考えるか。
(4)定額負担を求める制度を導入した場合の初診料、外来診療料の評価等についてどう考えるか。
紹介状なしの大病院受診時の定額負担の導入に伴い定額負担を徴収する場合の初診料及び外来診療料の
評価、また、現行の紹介率・逆紹介率が低い医療機関における減点の取扱いについては、現状を維持しつ
つ、今後、定額負担の導入による外来の機能分化の状況等を踏まえ検討することとしてはどうか。