理事会声明 「厚労省の薬剤の患者負担見直し提案に抗議する」

 厚生労働省は、後発医薬品がある先発医薬品(長期収載品)を使用した場合、一部負担金とは別に薬剤自己負担を徴収する案について検討しています。
 そもそも後発医薬品は主成分とその含有量は先発医薬品と同じとされますが、添加物や製造工程が異なり、先発医薬品と効能効果や用法用量が違うものもあり、後発医薬品への置き換えが困難な先発医薬品もあります。
 また、現在後発医薬品を中心として医薬品の供給が不安定な状態にあり、先発医薬品への切り替えをしなければならない状況さえある中で、このような後発医薬品使用の強制は、さらなる医療現場の混乱を招き、混合診療解禁のきっかけにもなりかねません。。
 今なすべきことは後発医薬品の利用促進ではなく安定供給であり、物価高騰など国民生活が厳しい中でこれ以上の国民への負担を強いることは受診抑制を招き決して許されるものではありません。
 長野県保険医協会は後発医薬品のある先発医薬品を使用した際に生じる、薬価差額について患者に追加負担を導入する案の撤回を強く求める理事会声明を発表しました。

2023年12月6日理事会声明

医療運動, 医療情勢