新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱い（その35）

新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その３５)より 厚生労働省から2月26日付の事務連絡「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その35)」が出されました。過去にご案内していましたが、「乳幼児感染予防策加算の延長」と「４月以降の初・再診料等への新たな加算」に関する取り扱いが正式に示されました。乳幼児感染予防策加算は９月診療分まで延長、４月からの新たな加算は、初・再診料だけではなく訪問診療料などにも加算されることとなり、現時点ではこちらも9月診療分まで算定できることとなっています。 新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その35) 以下に事務連絡の概要を記載しました。

１、乳幼児感染予防策加算は９月診療分までの延長が決定

12月15日から導入された６歳未満の乳幼児の外来診療における初再診料等への加算（医科100点、歯科55点）について、当初は２月診療分までとされていましたが、本年９月診療分まで継続することとなりました。

２、初・再診料、訪問診療料等、入院料に感染症対策実施加算（４月～９月診療分）

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、全ての患者及び利用者の診療等については、特に手厚い感染症対策を要することを勘案し、特に必要な感染症対策を講じた上で診療等を実施した場合、令和３年４月診療分から９月診療分まで以下の加算が算定できるようになりました。なお、その診療等に当たっては、患者及び利用者又はその家族等に対して、院内感染防止等に留意した対応を行っている旨を十分に説明するとされています。 特に必要な感染予防策を講じた上で診療を行い、次に掲げる点数を算定する場合に加算する なお、コ 救急救命管理料、サ 退院後訪問指導料、ス 在宅患者訪問看護・指導料、同一建物居住者訪問看護・指導料、セ 在宅患者訪問点滴注射管理指導料、ソ 在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料、タ 在宅患者訪問薬剤管理指導料、チ 在宅患者訪問栄養食事指導料、テ 精神科訪問看護・指導料については、「ア 初診料、イ 再診料、ウ 外来診療料」のいずれかの点数を併算定しない場合に限る。また、新型コロナウイルス感染症の特例により電話等により初・再診料を算定する場合はこの加算は算定できない。 特に必要な感染予防策を講じた上で診療を行い、次に掲げる点数を算定する場合に加算する。 なお、エ 訪問歯科衛生指導料、オ 在宅患者訪問薬剤管理指導料については、ウ 歯科訪問診療料を併算定しない場合に限る。 また、新型コロナウイルス感染症の特例により電話等により初・再診料を算定する場合はこの加算は算定できない。 特に必要な感染予防策を講じた上で診療を行い、次に掲げる点数を算定する場合、一日につき加算する。 （医科・歯科共通） 「特に必要な感染予防策」とは 「新型コロナウイルス感染症（COVID-19）診療の手引き」等を参考に、感染防止等に留意した対応を行うこと。 （感染防止等に留意した対応の例） ・状況に応じて、飛沫予防策や接触予防策を適切に行う等、感染防止に十分配慮して患者及び利用者への診療等を実施すること。 ・新型コロナウイルス感染症の感染予防策に関する職員への周知を行うこと。 ・病室や施設等の運用について、感染防止に資するよう、変更等に係る検討を行うこと。

3、新型コロナウイルス感染症患者の歯科治療の加算（4月診療分から）

新型コロナウイルス感染症患者に対し、歯科治療の延期が困難で実施した場合に、歯科外来等感染対策実施加算を算定する項目について加算する。