高齢者・障害者施設 マイナ影響アンケート結果【記者会見】
長野県保険医協会は9月3日、長野県庁の会見場で、今年7月に行ったアンケート調査の結果報告に伴う記者会見を行いました。
アンケートは、7月4日~31日にかけて、長野県内の高齢者施設・障がい者施設に対し、健康保険証の廃止やマイナ保険証への移行について、施設や利用者にどのような影響が見込まれるか等を調査したもの。
844施設に対して実施し、243施設より回答がありました。(アンケート結果の詳細はこちら)
7月時点で「健康保険証を施設で管理していますか?」の問に「施設で管理している」と回答した施設は167件(68.7%)でした。
一方で、「暗証番号付きのマイナンバーカードを施設で管理できますか?」の問には167件(68.7%)が「管理できない」と回答しました。
理由として、「カード・暗証番号の紛失時の責任が重い」「管理が困難」「不正利用・情報漏洩への懸念」等が挙げられました。
また、「暗証番号付きのマイナンバーカードを施設で管理できない」と回答した167施設に、昨年12月に導入された「暗証番号なしマイナンバーカードならば管理できますか?」の問に対しても102件(61%)がなお「管理できない」と回答しました。
林副会長からは、健康保険証廃止に係る問題点を報告。高齢者施設や障がい者施設では、マイナンバーカードの申請や管理が難しく、資格確認書についても、プッシュ型で発行されるのは当分の間であり、法令上は申請主義であることから、資格確認書であっても施設対応は難しいことを指摘。「一番配慮が必要で一番に考えなければいけない、寝たきりや認知症、心身に障がいを持つ方々のことを置き去りにしてはいけない」とし、現行の健康保険証存続を訴えました。
会見には宮沢会長、林副会長、原事務局長、増田事務局次長が臨みました。