保険医協会では、2013年6月、長野県内の各市町村に対してアンケートを行い、予防接種の費用助成の状況を調査した。アンケートでは、定期接種についての自己負担の有無と、定期接種以外の任意の予防接種に対する市町村の費用助成の実施状況を調査した。
定期接種の費用等
2013年4月1日より定期接種の対象となったヒブ、小児肺炎球菌、子宮頸がんの3ワクチンを含め、A類疾病の定期接種で実費徴収をしている市町村はなかった。
B類疾病の定期接種(65歳以上のインフルエンザワクチン)については、1,000円~2,000円程度の自己負担で接種できる市町村が多く、自己負担なしで実施しているのは2村だった。
B類疾病(高齢者のインフルエンザ)予防接種費用
任意接種の費用助成状況
高齢者肺炎球菌ワクチン45市町村に拡大
任意の予防接種に対する市町村独自の費用助成では、高齢者肺炎球菌ワクチンの助成が最も多く、県内77市町村のうち58%にあたる45市町村で実施している(今年度秋以降実施予定の1村含む)。県内では2005年に下條村で初めて高齢者肺炎球菌ワクチンの費用助成を実施して以来、年々実施する市町村が増加。今年度、45市町村にまで拡がった。
インフルエンザ
高齢者以外のインフルエンザワクチン(任意接種)の費用助成を行っている市町村は26で、中学生以下を対象としている自治体が多く16市町村であった。
みずぼうそう、おたふくかぜ、ロタウイルス、B型肝炎
みずぼうそうとおたふくかぜについては、松本市、阿南町、王滝村、大桑村、木曽町の5市町村で費用助成が行われており、いずれも2013年から助成を開始している。
ロタウイルスについては、富士見町と大鹿村が2012年から、阿南町が2013年から助成を行っている。助成回数や助成額は町村により異なるが、大鹿村では全額助成となっており、対象者は無料で接種を受けられる。
B型肝炎ウイルスへの助成を実施している市町村はなかった。
成人に対する風しんワクチン助成 5町村で実施
今年の風しんの大流行を受けて、南相木村、佐久穂町、軽井沢町、大桑村、小川村の5町村は、市町村独自で風しんワクチンの接種費用の助成を始めている。
任意接種の費用助成実施状況一覧
任意接種の費用助成詳細