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11月8日、長野市にて「保険でより良い歯科医療を」長野連絡会は県民公開講座「いい歯と健康」を開催し、講演会に32人、歯科医師によるお口の相談に5人、歯科衛生士によるブラッシング指導に10人の参加があった。
まず、元松本歯科大学教授の宮沢裕夫氏を招き「『食育』は歯・口の健康から ~生涯を通じておいしく食べるために~」と題し、食育について講演があった。
講演では、食育は最終的に自分の健康を守り、健全で豊かな食生活を送るために必要な能力だと指摘。特に小児期の食育は家族みんなで食べる「共食」、早寝・早起き・朝ごはんを確立するための「生活リズム」、そして「食べる力(咀嚼)」の3つのポイントが大切だと説明。高齢期においては8020運動が推進されている中10年後のなりたい自分を目標を設定し、実現するためには今何をすべきか考える「バックキャスティング」という考え方が大切だとし、将来を見据えた口腔ケアをしてほしいと訴えた。歯科からの食育支援は、口と全身の健康増進と口腔疾患の予防の健口支援だとし、口腔ケアの効果や咀嚼回数と肥満度の関係のデータなどが示された。
講演を聴いた参加者からは、「噛むという事の大切さを実感致しました」、「家族で同じ食卓を囲む大切さを認識しました。孫のためにも努力したいと思います。」「8020のために今何が大切かを考えながら食生活を見直していこうと思いました」などの感想が寄せられた。
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講演後には県歯科衛生士会協力の下5名の歯科衛生士によるブラッシング指導があり、10名の幅広い年齢層の参加があった。口の中のケアや口腔乾燥、義歯の取扱いなどの相談の他、むし歯になりやすい、歯科治療自体に不安があるなど様々な相談があり、個別指導方式で1人1人丁寧に時間をかけて
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指導があった。またブラッシング指導と同時開催の県保険医協会歯科部員によるお口の相談コーナーには5名の参加があった。