「誰一人取り残されない」ために健康保険証の存続を要望します

 長野県保険医協会が7月に行った高齢者・障がい者施設へのアンケートによると、約7割の施設でマイナンバーカードを管理できず、うち6割が暗証番号なしマイナでも管理ができないと回答しています。また、マイナンバーカードの代理申請においても意思確認が難しく手間と労力がかかり、施設対応は難しいとの回答でした。
 政府はマイナ保険証を持たない人に対して「資格確認書」をプッシュ型で発行するとしていますが、法令上は申請主義によるもので、プッシュ型での発行はあくまでも「当分の間」とされています。「資格確認書」の代理申請においても施設対応は難しいことは明らかです。
 政府はデジタル化を進めるにあたって、「誰一人取り残されない」と説明していますが、配慮が必要で一番に考えなければいけない、介護度の高い方々や心身に障がいを持つ方々のことを置き去りにしています。
 現行の健康保険証を廃止することについて、厚生労働省が行ったパブリックコメントには53,028件の意見が提出されただけでなく、全国18地方紙合同アンケートでも「現行の健康保険証を残してほしい」意見が8割余りとなっています。
 現行の健康保険証を残すことが多くの国民の民意であることから、長野県保険医協会は、内閣総理大臣、厚生労働大臣、デジタル大臣に対して「誰一人取り残されない」ために健康保険証廃止を見直し存続を求める要望書を提出しました。

要望書