理事会声明 「療養担当規則違反」によりマイナ保険証の利用率低迷の責任を医療機関に 押し付けるのはやめ、個別に事情を確認する働きかけの中止を求める
厚生労働省は8月30日に開催した第181回社会保障審議会医療保険部会において、マイナ保険証の更なる利用促進の取り組みとして、マイナ保険証の利用実績が著しく低い医療機関に対しては、地方厚生局が個別に事情を確認する等の働きかけを行う方針を提案しましたが、利用実績が著しく低い医療機関は、患者がマイナ保険証を使う機会を奪っているとし、その場合は療養担当規則違反となる恐れがあると強調しています。
しかし、健康保険証での受診を希望する患者に健康保険証による資格確認を行うことや、マイナ保険証受診を勧めないことは何ら療養担当規則違反には当たりません。
また、療養担当規則違反をいたずらに持ち出すというのは、個別指導だけでなく最終的な保険医療機関の指定取り消し及び保険医登録の取り消しという脅しをかけていることと同じです。
そして、そもそも医療機関にとって、マイナ保険証利用率向上は義務ではありません。
長野県保険医協会は、政府のマイナ保険証利用率低迷の責任を医療機関に押し付けるのはやめ、個別に事情を確認する働きかけについては中止することを求める理事会声明を発表しました。