タクティールケアを体験 QOLの改善と継続を期待
10 月 14 日、 県保険医協会は医療・介護関係者向け研修会としてタクティール R ケ ア・認知症緩和ケア講習会」を長野市生涯学習センターで開催した。講師は、財団法人シルヴィアホーム認定インストラクターの小林陽子氏。
講習会ではまず、認知症緩和ケアの理念についての解説があり、緩和ケアの定義である「生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して疾患の早期より、痛み、身体的問題、心理社会的問題、スピリチュアルな問題に関してきちんとした評価を行ない、それが障害とならないように予防したり対処したりすることでQOLを改善する為のアプローチ」を基にした認知症ケアのための理念であり、「症状コントロール」「チームワーク」「家族支援」「コミュニケーションと関係」を4本の柱とし、個人を尊重した可能な限り最良のQOLを支えるといった理念で、ケアに関わるすべての人がこの理念を共通の会基準医する必要があるとした。
続いてタクティールケアについての解説があり、スウェーデン発祥のタッチケアであり、マッサージとは違い、柔らかく包み込む様に決められた方法で、背中や手足に触れるケアであること。タクティールケアを行うことによりオキシトシンホルモンの分泌を促し、穏やかさと安心を感じる、身体認識の向上を促す、QOL の改善と継続の可能性がある、またタクティールケアを行う人も穏やかさと安心を感じるといった効果が期待できることが解説された。
講習会の最後には、参加者同士がペアを組み実際にタクティールケア体験が行われ、手、足、腹部など何種類かあるケアのなかから、背中に対するケアが参加者同士で行われた。講習会の終了後参加者からも、「実際に体験してとてもリラックスできて眠くなった」「今後の業務で活用してみたい」といった声が挙げられた。