11/30 診療報酬大幅引き上げ、患者負担減を求めて国会内集会を開催

 11月30日、「医師・歯科医師の声を聞いて!患者負担減・診療報酬の大幅引き上げを求める国会内集会」が保団連の主催により衆議院会館で開催された。2024年診療報酬改定の改定率決定を目前に全国から医師・歯科医師らが集結。現地130名、Web接続66起点、国会議員6名、マスコミ3社が参加した。
 駆けつけた国会議員は「社会保障を削って軍事費を増やすなど暴論だ」「物価高騰への最大の対策は賃上げ。プラス改定なくして賃上げできる訳がない」など、各々に賛意を示した。
 保団連の竹田副会長は、財政審が5.5%マイナス改定を求める根拠として示した「経常利益率」がいかに不当なデータであるかを解説。①医科法人のみを対象としたデータであり病院や個人立の診療所および歯科が全く考慮されていない、②コロナ禍初期で最大まで落ち込んだ2020年分を起点とした伸び率を根拠としている、③コロナ終息のために医療従事者が休日・夜間返上でコロナ対応に当たった増収分も計上している。このデータをもって「医療業界が他の産業より収支が伸びたから公定価格を引き下げるべき」と結論付けるのは暴論かつ短絡的であり、「現役世代の負担軽減のため」と聞きざわりの良い口実で、医療側にネガティブな印象操作をし、実態は体よく国庫負担を削減しようとしていることなどを暴いた。
 最後に参加者全員がプラカードを掲げ、「患者負担減」と「診療報酬の大幅引き上げ」を求める声を国会内で響かせた。

 集会の前後には長野県選出の国会議員室を回り、「すべての医療機関を守るため診療報酬の大幅引き上げを求める医師・歯科医師要請署名」として長野協会で集約した医師・歯科医師146名分の署名および「財政審のマイナス改定主張に抗議し診療報酬大幅引き上げを求める」理事会声明を提出。署名に寄せられたコメントも併せて紹介し、政府への働きかけを求めた。
 また、「保険証存続を求める請願署名」を、紹介議員を引き受けた杉尾秀哉参議院議員、篠原孝衆議院議員に提出。これで長野協会が集約した約6,000筆は5名の紹介議員への提出が完了した。