学校健診後の未受診問題等で県教育委員会事務局と懇談
県保険医協会は11月16日に県教育委員会事務局・保健厚生課と懇談、宮沢会長、市川、林各副会長、宮沢事務局長が参加した。県教育委員会事務局からは永岡保険厚生課長らが対応した。
今回の懇談は、(1)2020年度の学校健診後治療調査結果に関する意見交換、(2)学校管理下の災害医療給付と福祉医療制度の調整の検討依頼の二つを目的とした。
学校健診後治療調査では、健診後の未受診が依然多いが、その背景として「健康状態に対する親の理解不足」「共働き」「経済的困難」「ひとり親家庭」「無関心」といった家庭の事情に加えて、今回調査では「受診による新型コロナウイルスへの感染」を理由とした受診控えがあることが判明した。学校現場での対応について意見交換するとともに、本会からはリーフレットの配布や授業を通じた啓発活動などを要望した。
また、長野県では子ども医療費助成制度が現物給付化されたが、学校の管理下の災害共済給付はその対象外とされているため償還払いとなっている。保護者や医療機関からの要望もあり福祉医療の制度の仕組みを利用して窓口負担が生じないよう調整を求めた。本会の提案について県教育委員会は県立の学校のみが対象となっていること、新たな事務手続きが生じることについて人的問題もあるとして難しいとの見解を示した。
2020年度学校健診後受診実態調査
災害共済給付と福祉医療の調整(案)