診療報酬改定でマイナス改定の圧力高まる

来年4月の診療報酬改定率は来年度予算編成の中で今月中に決定する予定だが、財務省を中心にマイナス改定の圧力が高まっている。
12月5日の経済財政諮問会議で示された平成 26 年度予算編成の基本方針(案) では、平成26年度の診療報酬改定においては、自然増を含む医療費の合理化・効率化に最大限取り組み、新たな国民負担につながることは厳に抑制する。薬価と診療報酬本体を一体としてみるのではなく、薬価については市場実勢価格を反映させるとともに、診療報酬本体について、これまで相対的に高い伸びを示してきたことを踏まえ、抑制する。」とされている。
また、財務相の諮問機関である財政制度等審議会が11月29日にまとめ、財務相に提出した報告書でも、社会保障分野について
「70-74歳の者の医療費自己負担に係る特例措置(1割負担)の見直しについては、遅くとも来年4月1日から実施すべき」
「診療報酬の薬価部分(引下げ)について、そこから財源が捻出されると考えるのはフィクションに過ぎない。」
「診療報酬本体部分についてはマイナス改定とすべき。」
などとしている。
また、2013年11月15日には健康保険組合連合会、国民健康保険中央会、全国健康保険協会、全日本海員組合、日本経済団体連合会、日本労働組合総連合会が連名で、田村厚生労働大臣あてに「平成26年度診療報酬改定に関する要請」を提出しているが、ここでも「薬価・特定保険医療材料改定分(引下げ分)を診療報酬本体の引上げに充当するやり方を取り止め、薬価等改定分は国民に還元する必要があります。このため、診療報酬全体では、マイナス改定とすべきです。 」としている。

医療情勢