社保協の総会が開催
社会保障推進協議会の総会が2/8長野市障害者福祉センターで開催。午前中は総会、午後に記念講演が行われた。
午前の総会に、保険医協会からは社保協代表委員の鈴木会長及び事務局が参加した。
総会では、2014年度の活動の総括と2015年度の活動方針の提案と各加盟団体からの報告があった。
各団体から福祉医療費窓口無料化の運動と県の姿勢、介護保険をよくする信州の会の結成、介護報酬引下げと介護労働の実態、学校現場の子ども貧困、生活保護費の切り下げ、年金削減問題や地域社保協における自治体交渉など地道な活動と教訓などが報告された。保険医協会からは2/5に行った県との懇談の内容などが報告された。
討論のまとめで湯浅事務局長は厳しい社会情勢と社会保障改悪の流れの中で社保協の出番ともいえ各団体の連携が重要であると強調した。
その上で、今後の運動として1、現場の状況を可視化して国会議員に訴える国会に向けた運動、2、県会議員選挙を意識しつつ福祉医療改善運動の重視、3、医療・介護の運動では地域社保協づくりを含め自治体などに向けた現場の闘いを重視するといった3点の運動提起がされた。
午後は日本障害者協議会代表の藤井勝徳氏を講師に招き、「国連障害者権利条約批准の意義と日本の社会保障」と題した総会記念講演が行われた。藤井氏からは障害者権利条約を学ぶことで障害者問題のみならず、労働や生活保護など人権問題が見えてくるとその意義と内容が語られた。子どもや女性の権利条約などは批准されたにもかかわらず条約と内国法に乖離があると指摘し、日本の目に余る社会保障政策の後退に対して障害者権利条約をベースに障害分野が日本の社会保障の最低ラインを守る防波堤の役割を果たしたいと語った。障害者運動の課題として、一般の方の暮らしと同水準とするゼロ地点戦略と障害分野を最前列に合わせる横並び戦略の新たな2つの運動戦略を掲げた。
最後に条約は楽譜と一緒であり、優れた世界共通言語であるが、その楽譜をいかに奏でるかは演奏する側にかかっている。権利条約の内容を深め、地域の隅々に広げて欲しいと訴えた。