保険料水準等の統一に向けたロードマップについて県出前講座を開催

県社保協国保部会では8月13日に、長野県保険医会館において長野県の国民健康保険料の統一化に向けたロードマップについて県の担当者を招き出前講座を行った。 3月に策定された新たな国民健康保険運営方針では、同時に策定された保険料水準等の統一に向けたロードマップに従って保険料の統一化に向けて具体化をすすめることとされている。 県の担当者の説明では10医療圏のうち、長野、松本、上田を除く7医療圏で医療費水準を統一する方針で、令和4年度から1/6づつ医療費水準の統一を目指し、令和9年には二次医療圏単位で県から標準保険料率が提示されることとなる。また、令和7年から令和8年にかけて、さらに医療費水準の反映をやめ、応益割(均等割、平等割)を統一する準統一や、所得割を含めて全権で料率を一本化する完全統一の議論もすすめるとした。 参加者からは、長野県は全国でも医療費水準の格差が最も高く、所得格差や保険料格差も大きいため、保険料統一の議論自体を疑問視する意見が出された。なお、県が示す標準保険料率については、必ずしも各市町村の保険料(税)の賦課権を妨げるものではなく、基金の取り崩しなどを通じた市町村独自の保険料賦課ができることを確認した。 また、新型コロナウイルス感染症拡大の中で国保加入者が保険料支払いや窓口負担が困難な状況にある中で、市町村の法定外繰入の必要性を訴えた。国や財務省では法定外繰入の解消を迫っているが、国の公費負担の投入が期待できない以上は県として各市町村の法定外繰入解消を求めないこと、むしろ県として保険料引き下げのために一般会計からの繰入を行うべきではないかなどの意見が相次いだ。

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